学んだ気になって終わるインプット中毒の人生から脱出する方法

MIND・方法論

本を読んだ直後は「ああ、なるほど!そういうことか」と、まるで人生の答えを見つけたかのようにわかった気になる。

でも1週間、1ヶ月経つと

「あれ、あの本に何が書いてあったっけ?」

ひどい場合は読んだことすら忘れてしまう。

そんな経験ありませんか?

私はむちゃくちゃありました汗

読んだ本の内容を、どれくらい行動に落とし込めているかを考えた時

「読んだ本の内容は、すべて生活や人生に反映させている」ともし自信を持って言えるなら

おそらくその人は、社会的に普通の存在ではないでしょう。

今回は、学んだ気になって終わるインプット中毒の人生から脱出する方法をテーマにお送りします。

「アウトプットすると時間が減る」

アウトプットをすると時間が減る

そんな思い込みから

インプットはたくさんするけど、アウトプットする機会は持っていない。

いやアウトプットする機会を作らない。

そうした生活を長いこと送っていましたが、いざアウトプットすることを習慣にしてみると

どうやらアウトプットなきインプットこそ時間の無駄だということがわかってきました。

アウトプットすることで、インプットした内容の記憶の定着率がどれほど変わるのかを示した、ラーニングピラミッドという図があります。

株式会社MARUP|マルップ|まるっぷ
『マルッ』と『プ』ロダクト|教材・カードゲームの企画開発・製造、データの活用、各種出張事業をとおして、学校教育や社会教育をサポートさせていただきます。

ここにある数字には科学的根拠はないとされています。

しかし人前で発表したり、学んだ内容を実践したりなど、何らかの形でのアウトプットを伴う学習のほうが

インプットのみで済ませる場合に比べ、はるかに内容の吸収率が高いという大枠の考え方は、多くの研究・実践でも支持されており、あなたにもそんな経験があるかも知れません。

よくセミナーで「学びになりました」「勉強になりました」という感想がありますが

実はその場で一番学んでいるのは、残念ながら受講者ではなくセミナーの講師です。

自戒を込めて言いますが、インプットだけしてアウトプットしないということは、多くのお金と時間を蒸発させる「学んだ感を味わうための行為」になってしまうかもしれません。

「書き写し」や「蛍光マーカー」には意味がなかった…最新科学でわかった「昔ながらの勉強法」の本当の効果 「勉強したつもり」にはなれるけれど… (2ページ目)
普通の再読に、学習効果があまりないと考えられる1つの理由としては、同じ文章を2回目に読む時のほうが文章に慣れすらすら読め「わかった気になってしまう」ため、さらに理解を深めたり、覚えたりするといった深い…

ひと手間でインプットの質を飛躍的に上げる方法

でもアウトプットって面倒くさいんだよな

はい。その気持ちめちゃくちゃわかります。

とくに真面目な人ほど、量的にも質的にも完璧なアウトプットをしなきゃと思ってしまう。

でもこれが大きな罠となってしまいがち。

100点満点で減点方式の試験のためのインプットでもない限り、すべてを丸暗記する必要なんてありません。

ましてや生成AIが精度の高い要約をしてくれる今の社会では、丸暗記の価値って正直ゼロに近づいています。

▶︎知識を増やすだけじゃダメ?望む現実をつくるための学び

無理に覚えようとするのではなく、ほんのひと手間で「学び」の効率をグンと上げる方法があります。

手順はシンプル。

まず、インプットする前にインプットする目的に応じた質問をChatGPTなどの生成AIに作ってもらいます。

次にそれに対する自分の答えを、紙のノートでもデバイスでもいいので書き出します(言語化して外部化する)。

答えに自信がなくても、インプット前の状態で考えて出せる答えを書き出します。

めちゃくちゃ間違っててもいいので書き出します。(精神論ではなく、後述しますがインプット前の答えは間違ってたほうがいいです)

プロンプトの一例はこちら↓

私はこれから、〇〇を目的として、⚫︎⚫︎(コンテンツ名)を視聴します。
アウトプットの質を高め、内容への理解を深めるために、インプット前後で同じ質問に答える形式の問いを3つ作ってください。

インプットが終わったら(できれば直後)、同じ質問に答えます。

これも必ず書き出します。

そしてインプット前の答えとインプット後の答えを見比べて、そのギャップを感じます。

※質問の数が3問程度に収まるようにインプットのボリュームを調整すると丁度いいメリハリになるので、私は3問にしています。

でもなぜインプット前にも答える必要があるのか。

ふたつ理由があります。

ひとつ目の理由は

インプット前に質問に答えることによって、その質問に関する情報へのフォーカスが生まれるからです。

「今の質問自分なりに考えて答えたけど、正直自信はないんだよな。本当は何なんだろう」

という心境でインプットを始めると

そこに対してのフォーカスができた状態で、インプットする情報に触れられるので

何もしなかった場合に比べ、重要な要素を素通りしにくく吸収しやすくなります。

そしてインプット前に答えるふたつ目の理由は

人間の記憶と感情がコントラストで作られているからです。

コントラストとは、例えば

  • 楽しい恋愛期間があるほど別れる瞬間はより辛く感じる。
  • 仕事においてプレッシャーが強いほど、プロジェクト完了時の解放感はひとしお。

といったようなことです。

これと同じで、インプット前後で自分の答えがどう変化したか、そのコントラストを感じることで感情が動き

「あ、ここが変わったんだ。これが学びだったんだ」

明確に認識できます。

ですので必要に応じて、プロンプトにはこういった条件づけも有効かも知れません。

質問は以下の条件を満たしてください:

  1. 学習前後の差分から、自分の「死角」や新しい視点が見えること
  2. 抽象(構造・全体最適)と具体(小さな行動)を往復できること

もしこれをインプット後だけに答えるという形にしてしまうと

人間の厄介な性質「自分は正しい」と思いたがる防衛本能が発動しやすくなります。

「ああ、これはまあこういうことだよね。そこそこ知ってたかな、このインプットをする前から。うん、わかったわかった」

こうやって無意識に認識を捏造して、わかったつもりになってしまう。

そして来週も来月も半年後も来年も、同じ考え方、同じ行動パターンを繰り返すことになってしまう。

YouTubeや本を読んでる時に「ちょっと質問です」と出てきた時も同じで

すぐに動画を進めたりページをめくって答えを見るのではなく、一度立ち止まって答えてみる。

そしてインプット後にもう一度答えてみる。

もしかすると、「答えを間違えるのが嫌」っていう無意識な抵抗を覚えることがあるかも知れませんが

もしインプット前の答えが間違っていないとしたら

言い換えると、インプット前後で答えにギャップがないのなら

何も学んでいないということになるので、それこそ時間の無駄になってしまう。

だからむしろインプット前の答えは、間違ってた方がいいんです。

インプット前後の答えのギャップが大きいほど、学びを得たという証になります。

アウトプットを伴わない学んだ感を味わうためのインプットから

ちょっとしたひと手間で、少しずつでも確実に望む未来に進むための学びに変わる。

次回のインプットで試してみると、これまでとは違った質の変化が得られるかも知れません。

感想やご質問、掘り下げてほしいところ等あればお気軽にコメントやDMください!それでは!

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