こんにちは、テツヤです。
「あの人なに考えてるか全然わかんないわ。結局何がしたいんだろう?」
職場の同僚に対してでも、恋人との関係でも、家族との会話でも、こう感じることってありませんか?
「もっといい関係を築きたい」
と思ってるのに、なかなか相手の本音が見えてこない。
もちろん相手も嘘をついているわけではないのだけど、表面的な言葉をなぞっているだけでは、相手が本当に欲しいものが何かがわからない。
例えば
「どっちでもいいよ」「どれでもいいよ」
を連発する人は、本当は何を欲しいと思っているのか。
「どっちでもいいよ」と言っているのを真に受けて
「じゃあこれにしよう」
と自分が選びたいものを選ぶと不満げな顔になる相手に首をかしげたり、場合によっては頭を抱えてしまう。
今回は、そうした今まで謎だった相手の言動への理解度が飛躍的に上がる、あるたったひとつの視点をテーマにお送りします。
人の言動への観察力を上げる魔法の質問
その視点とは、シンプルに
「この人は何を増やそうとして、何を減らそうとしているのか」
を気にする。
たったこれだけです。
これを意識するだけで、人の発言の背景にある本当の動機が見え始めます。
例えば
あなたが大型音楽フェスに行って、その時のことを
「あのアーティストのパフォーマンスめっちゃ良かったよ!」
と友達に話したとします。
するとその友達が
「いいなー俺も行っときゃよかったな、あのフェス!」
と言ったとします。
表面的には単なる雑談ですが、これを
「この人は何を増やそうとして、何を減らそうとしているのか」
を気にして見ると、どうなるか。
この友達は要は、「自分のメリットを増やしたい」と言っています。
これがもし
「そのアーティスト出てたなら、彼らのファンの先輩にフェスのこと知らせておけば良かったな!」
と口にしたのであれば、「身近な人(先輩)のメリットを増やしたい」と言っています。
ちょっとした言葉に、ちょっとした優先順位の違いも出てきます。
表面的には同じ発言でも、違う動機がある場合
例えば、この記事の冒頭で例として出した
「どっちでもいいよ」
「どれでもいいよ」
を連発する人が、何を増やしたくて、何を減らしたいと思ってるのか。
この人は要は、「自分の責任を減らしたい」と思っています。
しかし表面的には同じ言葉を使っていても、違う動機がある場合もあります。
例えば付き合う前の男女の会話でこの「どっちでもいいよ」が出た時。
女性が少し気になっている男性とのランチ中、自分の中では答えが決まっていながら「どっちでもいいよ」と言うことがあります。
これは、男性の観察力を計るという動機、つまり
「関係を深めるにあたっての参考材料を増やすため」に「どっちでもいいよ」と言っています。
私はガチ中華料理屋で女性と食事をしていた時、メニューを見ながら
「こっちの(何の変哲もない)串焼きと、そっちの見るからにスパイシーな串焼きとどっちにしようか」
と尋ねたら、この言葉が返って来ました。
辛いものが好きな私は、浮かれ気味に辛いほうの串焼きを頼むと
言葉にはしないものの「そっちじゃねーよ」とうっすら言いたげな彼女の表情。
「どっちでもいいんじゃねーのかよ!」と思いながらも、喜んでもらいたい相手の意図がつかめず
意図をつかめないから会話も弾まず、距離を縮め切れずに食事を終えた苦い思い出があります。
歯がゆくて悔しかったですね。
当時の私は、「彼女との心の距離を縮めたい(減らしたい)」と思っていながら
彼女の「増やしたいもの」「減らしたいもの」には気を配ることが出来ていませんでした。
相手の「増やしたいもの」「減らしたいもの」に気を配る。
これは、対面の場だけではなくオンラインでも効力を発揮します。
SNSの投稿や、受け取ったメッセージを見る時
SNSで誰かの投稿を見た時や、受け取ったメッセージを見た時
「この人結局何が言いたいんだろう」と思ったり、腹を立てたりするかわりに
「この人は何を増やしたくて、また何を減らしたくてこの投稿(メッセージ)をしたんだろう」
という視点で見てみると、これまでと違ったものが見えてきます。
この人は、承認を増やしたいのか、繋がりを増やしたいのか、影響力を増やしたいのか
それとも不安を減らしたいのか、孤独感を減らしたいのか、またはそれらすべてなのか。
そういった視点で投稿を読むと、表面的な「いいね」を押すだけでなく、もっとその人との関係性を良くするコメントや返信をしやすくなります。
自分を観察する時にこそ威力を発揮する
そしてこの
「何を増やそうとして、何を減らそうとしているのか」
という視点は、自分を観察する時にも活かされます。
というより、ここが一番重要かもしれません。
自分が何かを発言しようとする時、心の中で何か言葉を思い浮かべた時
ひと呼吸おいて、
「今の自分は何を増やそうとして、何を減らそうとしているんだろう」
と自問してみる。
そしてその増やしたいもの、減らしたいものが「自分の望む現実を増やすのかどうか」を気にしてみる。
例えばこれから暖かくなってくる時期に、こう思ったとします。
「最近食べる量が多いせいかお腹が出てきた。
薄着になるのにこのままだとヤバイ。今日から食べるものに気をつけよう」
しかしそんな矢先、目的もなくふらっと入ったコンビニで目に入ったスイーツが無性に食べたくなった。
そこで「うーん…やっぱり今日はいいや。明日から気をつけよ」という言葉が思い浮かんだとします。
その時に、この言葉は「何を増やそうとして、何を減らそうとしてるのか」を考えます。
そうするとこの言葉は、要は
「短期的な感情的メリットを増やそうとして、長期的な肉体的・感情的メリットを減らそうとしている」
と解釈できます。
その言葉自体がいいか悪いかではなく、その言葉が望む現実を増やすのか減らすのか。
そして大事なのが、望む現実を減らす言葉が出てきやすい環境を出来るだけ避けるようにする。(今回の例えでいうと、目的もなくコンビニに入ることはやめる)
別の例でいうと、例えば愚痴大会になる飲み会によく参加している場合
愚痴の言葉=自分の無力感を増やす・現状維持の正当性を増やす言葉なので
それが望む現実を減らすと思うのであれば、その飲み会とは距離をとる。
その代わりに、望む現実が増える言葉が出てきやすい集まり(同じスキルを学んだり、志を共有するコミュニティなど)に参加することまで出来れば、より良い環境設定となります。
言語環境を整えることで、あなたにとってより望ましい思考のパターンが作られやすくなっていきます。

たった1つのシンプルな視点が変える現実
たった1つのシンプルな視点。
「何を増やそうとして、何を減らそうとしているのか」
次に誰かの言葉を聞いて引っかかった時
または自分の心に何かの言葉が浮かんで嫌な気分になった時
この質問をすると、今まで見えなかった相手の本音や、自分の本当の動機が見えやすくなるので、やってみてください。
それでは今日はこの辺で!
感想やご質問、掘り下げてほしいところ等あればお気軽にコメントやDMください。


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