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メンタル・脳

ググってもカス?情報社会における知識と知性

投稿日:2019年1月28日 更新日:

今更ですがあけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

 

この記事では、ネットや書物で得られるもの=知識と、それを咀嚼するにあたって必要なもの=知性について書いています。

 

ggrks

 

 

ggrksと書いて『ググれカス』

 

「ググる」はGoogle検索を意味し、上記は検索すればわかる質問に対しての決まり文句です(もう死語?)

 

Aさん:XはどうしてXなんですか?

Bさん:XはYだからXなんだよ

Aさん:用語Yの意味がわかりません

Bさん:ggrks

 

このように使われます。

 

対照的にこちら。

 

ググってもカス

 

「知識情報を得たところでカスはカス」というニュアンスですが、どちらの言葉も、超高度に情報化・複雑化したandますますしていくこれからの時代の核心を突いたものです。

 

 

インフォメーションとインテリジェンス

 

このふたつの単語の意味をじっくり考えたことはないかも知れません。

 

インフォメーションはInformationで『情報』、インテリジェンスはインテリ眼鏡男子のインテリ?

実はどちらも「情報」という意味を持っています。

が、中身は大きく違います。

 

前者は加工の施されていない生の情報。

後者はインフォメーションに分析・判断・評価を加えた情報

 

とされています。

 

一言でいうと、

インフォメーションは料理の素材。インテリジェンスはそれに手を加え調理したもの。

 

この記事でも同じような表現をしました。

 

関連記事:日本人の自由精神とロンブー淳の「疑う授業」

 

が、このふたつの境界ははっきり分かれている訳ではありません。

 

 

ネット空間に果てしなく広がる濃厚なグレーゾーン

 

空港や都心の駅にはInformationコーナーがあります。

 

ここで提供される情報はまさしくインフォメーション。

分析も判断も評価もありません。

 

では僕達が普段Google先生に尋ねて先生が用意してくれる答え(=検索結果)は、インフォメーションでしょうかインテリジェンスでしょうか?

 

今のところ検索上位にあがってくるページはほとんど人間が編集しており、当然ですが人間は主観性を持っています。

 

検索結果に、加工されていない生の素材がどれだけあるでしょうか(もちろんこのブログも含め)。

 

国際政治学者・藤井厳喜氏の提唱する「藤井の情報三原則」というものがあります。

それがコチラ↓

 

  1. すべての情報は歪曲されている
  2. 我々の知覚は常に誤っている
  3. 我々はその誤った知覚を常に修正しようとしている

 

分解して見ていきます。

 

 

天才も間違える

 

第1原則からしてまず言い過ぎじゃないか?と思われるかもしれません。

しかし程度の差こそあれ、すべての人間は主観性、誤謬性(間違える性質)、恣意性を持っています。

 

主観性に関しては、

「あなたの一番大切な人は誰ですか」

と全人類に問いかけることを想像してもらえれば十分でしょう。

 

次に、第2原則にも通じる誤謬性。

 

紀元前4世紀、古代ギリシャにアリストテレスという天才がおり、彼は宇宙をこのように捉えました。

 

地球は球体であり、コスモス(宇宙)の中心である。(天動説)

重い元素(土や水)はコスモスの中心(=地球の中心)に近付こうとし、軽い元素(火や空気)は遠ざかる。

 

 

時代は飛んで17世紀、ガリレオ・ガリレイの宇宙観。

 

彼は地動説を支持するコペルニクス派に属しており、現代に生きる僕達の認識する通りアリストテレスほど「誤った」宇宙観の持ち主ではありません。

 

しかし彼は、惑星の軌道は楕円であるとするケプラーの法則が発表されてからも

『すべての天体は真円を描いて運動する』と主張し譲りませんでした。

 

 

そして20世紀。アルベルト・アインシュタイン

 

相対性理論で一躍名をはせた彼ですが、ミクロな世界では現象を確率的にしか捉えられないとする量子論に対しては

 

『神はサイコロを振らない』

 

と最期まで懐疑的な姿勢を崩しませんでした。

 

 

量子論以前の科学では、

条件Aのもとでは原因Cにより結果Bが得られる

と因果関係が確立していることが常識。

 

しかし量子論では、

条件Aのもとで結果Bが得られる確率はX%

という表現しか出来ません。

 

これが彼には納得いきませんでした。

 

『神はサイコロを振らない』とは、

 

「全く同じ条件下でも確率的にしか結果を予測出来ないということだが、知識的及び技術的な理由で現代(20世紀前半)の段階では捉えるのが難しいだけで、未知の明確な法則があるはずだ」の意です。

 

なので厳密には本当の結論は出ていません。

次の天才に期待です。

 

このように他の分野に比べれば客観性が高いと思われる科学界の論争においても、主観性誤謬性は如何なく発揮されています。

 

彼らのような天才でも誤ってしまう。我々凡人においては何をか言わんやです。

 

 

○○○もビールもナマが好き

 

某Youtuberのセリフをもじりましたが、○○○に入るのは卑猥な言葉ではありません。

 

 

『データ』や『ソース(情報源)』を当てはめてください。

意味するところは、

 

何かを調べるにあたって参考にする情報は生に近いほど好ましい

 

です。

 

具体的には。

たとえばスマホでニュースを流し読みしている時に、米トランプ大統領の演説で気になるところがあり深堀りしたくなった。

 

その際日本語に訳されしかもシーンをカット・編集された映像を参考にするのではなく、英語のままの全シーンの映像、もしくは全文の書き起こしを参考にすることが好ましい。

 

何故かというと、情報発信側に多かれ少なかれ恣意が働くためです(陰謀論ではなく)。

 

報道機関が情報を出すにあたって、コストや時間等様々な制約上、取材して得た情報を100%電波や紙面に乗せることは出来ません。

 

一部を見せて一部を見せないということがどうしても起こります。

数字のデータも同じです。

 

1日の出来事をブログや日記に書くことを思い浮かべてください。

 

 

起こった出来事全てを綴るわけにはいかないので、「あれは書く、これは書かない」と選別する。

 

不特定多数に公開するブログやSNSであれば、自分が悪い印象を持たれないような内容に

する人が多いでしょう。

 

当然報道機関は一般人とは違います。

しかしスポンサーがついており、各報道機関による色があり、編集者や記者もひとりひとり違う。

 

ましてフェイクニュースなる言葉が巷を賑わした昨今、加わる加工は少ないほうが望ましいということです。

 

藤井氏いわく、

 

(意識しているかどうかにかかわらず)情報は3回歪曲される。1回目は人がイベントを目撃する時(取材など)、2回目はその情報を発信する時、3回目は受け手が情報を受け取る時」

 

1回目と3回目の歪曲は、「情報」の受け手側のフィルターを通って起こるものです。

このブログも歪曲した情報を発信しまくっているわけですね。

 

こうして考えると第1原則は妥当なのではないでしょうか。

 

しかし問題が。現代人は毎度毎度一次情報にアクセスしてられるほど暇じゃない&情報関係者でもなければ遡れるところにも限界がある。

 

そこで重要になってくるのが第3原則です。

 

 

「誤り」の度合いと頻度。それに対する姿勢

 

第3原則。

 

我々はその誤った知覚を常に修正しようとしている。

 

第1原則が正であると仮定すると必然的に第2原則も正となります。

 

しかし知覚が常に誤っているのであれば何も信用出来なくなってしまうのでは?

と思うかも知れません。

 

ここで知性の出番です。

 

まず「知覚が誤る」の定義ですが、「素材そのままの形で知覚していない」の意味であって、全ての情報がねつ造とかそういう意味ではありません。

 

情報発信者自身は公平なつもりでも実際には偏っていたり、事実のつもりでシェアしたことが嘘情報だったり(facebook…じゃなくてフェイクニュース)、発信者の意図に関係なくそういったことは起こってしまう。

 

では受け取る側はどうするか。

 

それは情報源やものの見方をひとつに絞ることなく、複数の視点を取り入れる。

そのうえで、自分の頭の中で情報を咀嚼し論理的に組み立て直す。

 

この作業を出来るだけ頻繁に行おうとする

 

知識を含めた情報(インフォメーション)が食材とするなら、頭の中は厨房。

高級食材から駄菓子、コアなファンのいるニッチな食材から消費期限が100年前に切れた食材はたまたコカイン入りクッキーまで様々なものが並ぶ無料市(ネット)

 

新しい食材を探し求めつつ、要らなくなった・使えなくなった食材は皿の上から除く。

味付けしてしまった食材も必要に応じて元の状態に戻し、新しい食材を混ぜて作り直す。

 

重要なのは、この作業を頻繁に行うこと以上に行おうとすることで、頻繁に行えればそれが望ましいですが、

「行おうとする」意識があるだけで「誤り」の度合いと頻度が、それがない人に比べ大きく下がります。

 

今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ブログの趣旨がよくわからないという方はこちら↓をお読みください。 

 このブログで伝えたいこと

 

今まで知らなかったことに興味を持って頂けたなら嬉しいです。 

 

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平成元年生まれ男。

4tトラックに左足を潰されしばらく体を動かせなくなる。

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現在はポーカーからゲーム理論に入り、いわゆる理数系ジャンルも少しずつ勉強中。

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