No Thinking No Human No History No Future

温故知新。歴史がわからなければ今がわからない。今がわからなければ未来がわからない

日本

日本人の顔とルーツ、ほかのアジア人との遺伝学的共通点と違い

投稿日:2018年4月13日 更新日:

街を歩いていてふと思うこと。

 

「同じ日本人でも色んな顔の人がいる」

 

目が細く色が白い綾野剛のようないわゆる醤油(塩)顔もいれば、阿部寛をはじめとするテルマエロマエのローマ人勢や平井堅などのように

 

ソースどころか天一のスープばりに濃厚な顔をしている人もいる。

同じ東アジア人でも中国人や韓国人とはなんとなく違う。(変なニュアンスはありません)

 

その理由を遺伝学でわかった日本人のルーツから推測してみます。

 

母方の祖先

 

僕たちの祖先には母方と父方があり、さかのぼって調べる方法はそれぞれ違います。

 

まず母方の祖先をたどる場合から。この時はミトコンドリアDNAを調べます。

ミトコンドリアとは細胞内に浮かぶ数千のつぶ。

 

これは、卵子つまり母親のものしか受け継ぎません。

 

「進化」とは突然変異(の積み重ね)の結果。進化の過程で起こった突然変異の痕跡がミトコンドリアDNAには刻まれている。

 

これを古い順にグループ分けしたものをハプログループといい、A~Zで記します。

最も古いのはグループLで全てアフリカに存在する。

人類の起源がアフリカだとされる根拠です。

 

アフリカから大陸から飛び出した後の展開ルートはこちら↓

7万年前にアフリカ大陸を出た人類はNグループとMグループがあり、Nはインド以西のユーラシアに、Mは東アジアに進出しました。

 

そのMからチャイナで枝分かれしたのがDグループ。

 

北東アジア(中国北部、朝鮮、日本)人の約4割がこれで、ミトコンドリアDNAでは中国・韓国との共通性は高い。

 

日本人に最も多いのもこのDグループです(約40%)。ちょっとややこしい話するので面倒な人はつまりまでスクロールしてください。

 

他のグループは、日本列島内でいうとM7a(Mのサブグループ)が南に下るほど分布頻度が高く、これは琉球列島経由で北上したと推測されています。

 

M7bは中国南部に、M7cは東南アジア島嶼部に多く分布しています。

 

逆に北にいくほど頻度が高いのがN9b(日本以外にはあまり見られない。朝鮮半島や沿海州でわずかに認められる)

 

アイヌ人に比較的高頻度(約20%)で存在するのがYグループですが、YはN9に近いことがわかっています。(ちなみに沖縄やアイヌの人に最も多いのもDグループです)

 

つまり私たちの祖先は北からも南からも来ており

 

他にも北アジアに高い頻度で分布するGグループ、東南アジア中心に分布するFグループ、北方アジア系のMグループ、ヨーロッパ系のH、Vなど

 

比率は少ないですが日本人にはいくつものDNAハプログループが存在します。

 

島国といえど色んな所から来ているということです(約1万年前までは大陸と地続きだったので島ではありませんでしたが)

 

 

父方の祖先

 

次に父方の祖先をたどります。手がかりとなるのはY染色体。

 

ヒトの細胞の中心にある核、これに収納されている46本(23組のペア)の染色体。

 

うち性別を決めるペアが一組あり(性染色体)、それがXXの組み合わせであれば女性、XYの組み合わせであれば男性として生まれる。

 

 

つまりY染色体は男性だけが受け継ぎます。こちらもミトコンドリアDNAと同じくハプログループで分類(A~R)。

 

ミトコンドリアDNAハプログループが地域的に固定しているのに対し、Y染色体のそれはかなり錯綜しています。

 

これは男性(オス)のほうが外向性が強く、かつ戦争の勝者が征服先で現地の女性に子どもを産ませたことが原因と考えられます。

 

参考記事:ロシアに美女が多い理由を歴史からひも解く

 

激しい生存競争の中で絶滅してしまった敗者のY染色体も多いことでしょう。

 

東アジアで圧倒的なのは黄河文明を祖とする漢民族のO3※で、北部中国人の約50%、韓国人の約40%、日本人の約30%を占めます。

 

中国南部から東南アジアにかけて分布するO2※。これは越人と呼ばれた長江文明の末裔と思われ、同じく日本人の約30%。

 

しかし日本人で一番多いのは、ここでもやはりDグループ(D2)※で約40%。

 

※現在は系統樹が改定され、O3はOーM122、O2はO1b、D2はD1bと呼ばれていますが記述が煩雑になるためこのままいきます。

 

D2は中国人韓国人にはほとんど見られず、遠く離れたチベットやインド洋アンダマン諸島に高い頻度で現れるものです。

これをミトコンドリアDNAのデータと照らし合わせると、

 

もともと北東アジアにはDグループが多かったが大陸ではO3が優勢になり絶滅に追いやられ、山岳地帯や離島は征服しづらかったため残ったのだと思われます。

 

とはいえチベットは20世紀以降相当悲惨な目にあっていますが…

 

 

縄文人と弥生人

 

学校で習った縄文人はD2、弥生人はO2が多い。

 

O2が東南アジアに多いことを考えると、北からO3に圧迫されたO2が東南アジアと日本列島に流れ着いたとも考えられます。

 

縄文系のD2が日本人にしっかり残っていることを見ると、弥生人が征服的に縄文人(先住民)と混血したわけではないようです。

 

Y染色体には容姿を決める遺伝子は含まれていないので直接の理由にはなりません。

 

が各地の「現代人」の形成過程の違いは少なからず外見に影響を与えていることと思われます。

 

あなたはどんな顔が好きですか?

 

今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ブログの趣旨がよくわからないという方はこちら↓をお読みください。 

 コンセプト

 

今まで知らなかったことに興味を持って頂けたなら嬉しいです。 

 

それでは! 

検索

検索

-日本
-, ,


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

花見といえばなぜ桜?日本人にとっての「サクラ」

花見シーズン到来。   花見開始から1時間もしないうちに雨が降ってきてカラオケでポーカーして来ました。   花見をするにせよしないにせよ、満開の桜に目を引かれる人は多いのではないで …

打ち上げ花火は大砲技術の平和利用 「モンゴル帝国がつなげた世界」と日本

  先日東海地方某所のそこそこ大きい花火大会に行って参りました。 数年ぶりの花火。いっとき暑さを忘れるほど綺麗でした。   この記事では、花火の起源と大砲やイスラム世界などとの意外 …

特殊な国 日本の「建国記念の日」と初代天皇

2月11日は建国記念の日です。 具体的にこの日に何があったかご存知ですか?   はじめにで書いた通り、自国・自国の属する文化圏について知ることは、外国人と接するうえでも自分の感性を吟味するう …

グローバル人材に必要なもの 愛されるが尊敬されない日本人

グローバル人材の必要性が叫ばれて久しい昨今ですが、そもそもグローバル人材とは具体的にどういったものか。   その定義と、さる人材の育成にベクトルが向いている教育界の黒船国際バカロレアの教育理 …

運営者

 

運営者:やまてつ

平成元年生まれ男。

4tトラックに左足を潰されしばらく体を動かせなくなる。

時間が余りまくったため、心理学・脳科学・世界史・日本史・宗教・神話・哲学・国際政治・地政学等を学ぶ。

2019年5月から8月にかけて中華人民共和国→モンゴル→ロシア→ポーランド→チェコ→スロバキア→ハンガリー→オーストリア→イタリア→ギリシャ→トルコをおもに陸づたいで放浪。

旅日記↓

https://note.mu/tyamadasan

現在は名古屋にいます。

連絡先:tyamadasan410@gmail.com