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世界観

神話はその地の現実社会を知る入口

投稿日:2018年2月25日 更新日:

神話にはどのようなイメージを持っていますか?

ファンタジー、おとぎ話、伝説、作り話、嘘…

 

いずれにせよ現代社会で重要な意味をもつとは思えないかも知れません。そこで一度神話と現実との関わりについて考えてみます。

 

集合的無意識

 

学問的にいうと、神話は歴史学・民族学・文献学などさまざまなフィールドで研究されている分野ですが

ここではおもに心理学的な視点で考察します。

 

まず神話で一番多いパターンは英雄の旅といって、これは

 

ひとりの若者が旅に出る

障害(敵・困難)にぶち当たる

賢者(おおむね老人)から指導や助言を受ける

障害を打ち砕く

戦利品(宝、学び、メッセージ)を得て帰還

 

という型で進みます。

どの地域でも例外なくこれが一番多い。

 

心理学者カール・G・ユングは世界各地に同じパターンが数多く存在することを見て、人間の無意識領域には、個人的無意識の下にすべての人類に共通する部分(集合的無意識)があるとしました。

 

そしてこれは人類という大きいくくりだけでなく、集団民族単位でも当てはまる。神話や宗教はそれ(集合的無意識)が発露している。と彼は主張します。

 

中学時代歴史の先生に『神話は嘘だから学ぶ必要はない』と言われたことをよく覚えていますが、「嘘だから」は神話を学ばない理由にはなりません。

 

見知らぬ地について神話から勉強する欧米知識人

 

数年前映画化された「もしドラ」でも有名なピーター・ドラッカーは、日本をよく知るためにまず日本神話から勉強しました。

 

ペリーをはじめとする、幕末に開国を求めた欧米人が事前に集めた日本の資料。その中には神道・神話・古代からの伝承が必ず含まれています。

 

時代はくだり日本と中国共産党・米国との関係が悪化する1930年代終わり頃から、米国も中共も日本神話の徹底的な研究に乗り出しました。

 

きわめつけは1941年に逮捕されたソ連のスパイ(でもドイツ人)のゾルゲ。

 

彼は検事調書で

 

「古事記で日本の本質がわかった。日本社会はカニのようなもので、ガードはひどく固いが突破口を見つけ一度中に入ってしまえば中はズブズブ。

 

皆がすぐに心を許し合うからどうにでも操作できる。とても楽だった。」

 

と述べたといいます。

 

 

忙しい現代人が神話を学ぶ必要性

 

このように欧米の知識人がまったく知らない国・土地のことを調べる時はまず宗教神話から入る。それが一番手っとり早く本質をつかめるから。

 

実際海外をまわっていた時、何人かのインテリからは日本の宗教について訊かれました。

 

彼らの専攻はコンピュータサイエンスや生物学などの「いわゆる理系」ですが、指導者層になるべく教育されていればそこに興味が向くのは当然の事です。

 

西洋でいうなら、新約聖書いわくイエスキリストは亡くなって三日後に復活を遂げたり、弟子が見守る中”天に上げられたり”していますが

キリスト教徒でなければ字づら通りに信じることは難しい。

 

だからキリスト教を学ぶ必要はないという話になると、世界で20億人を越えるクリスチャンの行動原理・心の背景がわからない。

ほとんどの日本人になじみのないイスラム教徒はもっとわからない。

 

 

神話に映し出されているのは「現実」

 

宗教・神話が事実かどうかよりも現代社会との関連として見れば、より臨場感のあるものに捉えられます。

 

ちなみに米国の神話研究者ジョゼフ・キャンベル(彼の神話論はスターウォーズにも取り入れられています)は、人の生き方に応用できるものが神話から得られるとしています。

 

教訓とかそっち系です。最初に紹介しました英雄の旅なんかは、何か新しいことに挑戦する時にほとんどの方が通る道そのまま。

 

そういった観点でも神話についてはちょこちょこ発信していこうと思っております。

 

今回は以上です。

 

今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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平成元年生まれ男。

4tトラックに左足を潰されしばらく体を動かせなくなる。

時間が余りまくったため、心理学・脳科学・世界史・日本史・宗教・神話・哲学・国際政治・地政学等を学ぶ。

2019年5月から8月にかけて中華人民共和国→モンゴル→ロシア→ポーランド→チェコ→スロバキア→ハンガリー→オーストリア→イタリア→ギリシャ→トルコをおもに陸づたいで放浪。

旅日記↓

https://note.mu/tyamadasan

現在は名古屋にいます。

連絡先:tyamadasan410@gmail.com