感性を見つめる×ちゃんと考える

感性=縦軸(生物としての特性、歴史、遺伝、経験)×横軸(時代、文化、社会)。感性を大切にしつつそれだけに身をゆだねない。5月からユーラシア大陸放浪

世界観

抽象度を上げる前に抽象度をつかむ

投稿日:2018年1月21日 更新日:

抽象度についてこの記事ではお話しています。

 

短くいうと抽象度とは、

どれだけ広く物事を捉えられているか

どれだけ具体的でないか

 

これだけではワケがわからないと思うので、ひとつずつ説明します。

 

 

潜在情報の量

 

まずひとつめですが、これは読んだ通りです。

言い換えるとどれだけ多くの潜在情報をその中に含んでいるかともいいます。

 

たとえば歌舞伎町に住んでいて住所を記入する場合

東京都新宿区歌舞伎町○‐○‐○

となります。

「歌舞伎町」より「新宿区」、「新宿区」より「東京都」のほうが潜在的に含まれる情報量は多い

つまり抽象度が高い

そして東京都→関東地方→日本→アジア→ユーラシア→地球→太陽系→銀河系→宇宙→有(対義語は無)と右にいくにつれ抽象度が高くなります。

 

自分のことだけ考えている人より、家族のことも考えてる人のほうが

家族のことだけ考えてる人より、地域社会のことを考えてる人のほうが

地域社会のことだけ考えてる人より、日本全体のことを考えてる人のほうが

日本のことだけ考えてる人より、世界全体のことを考えてる人のほうが抽象度が高い

 

空間でたとえましたが時間軸でも同じです。

 

関連記事:そもそも歴史とは何か 歴史を学ぶ理性的メリット

 

 

武井壮が短期間で十種競技日本一になれた理由

 

アスリートでいえば抽象度が高いのは、武井壮さん。彼はスポーツ=「体を自分の思った通りに動かすこと」という捉え方をしています。

 

知っている方も多いかもしれませんが彼は大学時代、陸上種目の十種競技において競技歴2年半で日本一に輝いている。

 

十種競技とは短・中・長距離走・投げる・跳ぶというそれぞれ全く異なる種目を二日間にわたって実施しその総合得点を競うもの。

体力面・技術面ともにバランスのとれた高い水準を求められ、金メダリストはキング・オブ・アスリートと呼ばれます。

それほどの競技で日本一まで2年半しかかかっていない。

 

その理由のひとつは、スポーツ=「体を自分の思った通りに動かすこと」と抽象度の高い捉え方をしていること。

この定義からすると、「スポーツ」は球技や陸上など運動にとどまらず歌・楽器演奏・日常生活の動作にまで広がります。

 

実際彼は日常動作、たとえばペットボトルの水を飲む時であれば

『ボトルの一番細くなっているところを親指と中指でつまんで口に運ぶ』

のように課題を設けて体を自分の思った通りに動かす訓練を24時間しているそうです。

 

24時間スポーツ(体を自分の思った通りに動かすこと)の練習をしているので

他の選手より技術練習の時間をかなり少なくしてもフォームの習得が間に合い、

その分の時間をフィジカルトレーニングにあてられる。

他の選手が「自分の体を上手く動かせないこと」を膨大な反復練習で覆い隠している間に

ぼくはフィジカルを強くできるからその差で勝つ

 

といった主旨のことを話していました。

 

スポーツを単なるスポーツとしか捉えていない人には見えない見方をし、得られない結果を得る。

 

このように抽象度の高い人には抽象度の低い人には持てない視点が持て、また適切な戦略戦術をとれば彼のように現実世界における結果も変えられます。

 

関連記事:ディズニーランドの値段は世界観の値段

あらゆるジャンルに応用可能な、理解しておきたい戦略と戦術の違い

 

 

具体的とはどういうことか

 

次にどれだけ具体的でないかについて。

 

抽象の対義語は具体。

抽象的といわれて上手くイメージの湧かない方も「具体的」という言葉はよく見聞きすると思います。

具体とははっきり形のあるもの

言い方を変えるとより多くの情報が物理空間に表れている状態です。

 

たとえば「具体的な説明」は、口頭にしろ記述にしろ多くの情報がその中に盛り込まれ、それが声(空気の振動)や印刷物・webページとなって物理空間に表れたものです。

 

絵画でいうと、具体的な作品は写実画

抽象的な(具体的でない)作品は文字通り抽象画です。

※上の画像はかなりソフトな抽象画で海岸の夕陽

 

写実画はひと目で何を描いたものかわかりますが、高度な抽象画は素人目には何を表現したいのかよくわかりません。

 

抽象的なものははっきり形のないものなので把握しづらいのです。例をあげると、

神様 あの世 未来 スピリチュアル

どれも形がなく把握しづらい。

 

ところで先ほど、具体的とはより多くの情報が物理空間に表れている状態といいました。

では物理空間に表れる前はどこにあったのか。

 

それは上記の例では表現者の頭(と心)の中です。

物理空間に対して情報空間という言い方もしますが長くなるのでここでは省略します。

 

 

「伝える」時は抽象度を下げる

 

人類はテレパシー能力・技術を手に入れていないので、自分の考えや肌感覚・経験という抽象的(形がない)なものをダイレクトに相手の脳内に伝えることは出来ません。

 

そこで言語や作品という形で物理空間に表す、つまり抽象度を下げる(形あるものにする)。

 

 

 

自分の血肉にする時は抽象度を上げる

 

逆に、人に教わったり経験を通して自分の血肉にすることとは

 

言語や体験という抽象度の低いものをかき集め積み重ねて、理解や「体で覚える」といった抽象度の高いところまで昇華させること

 

ここで押さえて頂きたいのが、理解は言語のレベルでしているわけではないという話。

たとえば和歌。

 

ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく花の散るらむ

(現代語訳:日の光がこれだけのどかな春の日に、なぜ桜だけは散ってしまうのだろうか)

 

百人一首にも入っているこの歌、その意味自体は現代語訳を見ればわかる(言語レベル。暗記的)

しかし春の日に桜が散る情景にはかなさを覚える感性を理解するのは全く別の問題となります。

 

 

理解とチャリンコ

 

自転車に乗れるようになった時のことを覚えてますか?

 

自転車をこぐ時、人間は200個以上の筋肉を動員していますが、そんな細かいことをいちいち把握して乗れるようになった訳ではありません。

 

乗れる人のアドバイスを受け転んで体で覚えながら、自転車の乗り方を理解する。

 

いわゆる「身体で覚える」。

チャリンコに限らず、頭でわかっていても体感に落とし込めなければ意味がありません。

 

抽象度はつかみにくい概念なので、なかなかピンとこない事もあるかも知れませんが、繰り返し触れていく間になんとなく「理解」していただけるものかと思います。

 

今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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平成元年生まれ男。

4tトラックに左足を潰されしばらく体を動かせなくなる。

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現在はポーカーからゲーム理論に入り、いわゆる理数系ジャンルも少しずつ勉強中。

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