感性と知性で主観のアップデート

感性=縦軸(生物としての特性、歴史、遺伝、経験)×横軸(時代、文化、社会)。感性を大切にしつつそれだけに身をゆだねない。智仁勇(便宜上こう表現)そろえにいく

メンタル・脳

水平思考の水平線。垂直思考の最終到達点と非集中

投稿日:2019年3月25日 更新日:

 

立ち幅跳び世界記録保持者の垂直跳び↓

 

 

跳躍では、垂直方向が得意であれば水平方向も秀でている傾向が高い(逆もしかり)ですが、思考においてはどうでしょうか。

 

この記事では、水平思考および非集中について掘り下げてみます。

 

思考の方向

 

垂直思考・水平思考という言葉があります。

 

垂直思考……論理的分析的に、物事を直線的に展開していく考え方。

水平思考……何かにとらわれず多様な視点をもち、直感的拡散的に思考を広げていく考え方。

 

それぞれ脳の使い方が違うので、跳躍と異なり得意不得意・好き嫌いの分かれる区別です。

 

 

たとえば、垂直思考はロジカルシンキングや予め目標設定し、そこに至るプロセスからやるべきことを考える(バックキャスティング)など(直線的集中的

 

水平思考はブレインダンプ※や『悪魔の弁護人』※2を立てるなど(拡散的多角的・非集中

 

※ブレインダンプ……頭の中の思考をすべて紙に書き出す手法

※2悪魔の弁護人……わざと反対の立場をとる、あら捜しをする人

 

 

 

集中のプラス面とマイナス面

 

何か目標を達成する際には、ゴールから逆算したプロセスに集中する垂直思考が優れているといわれています。

 

集中することが、目標達成のスピードや精度を高めることは誰でも知っていますが、ここでは集中する「だけ」によって起こる弊害について触れていきたいと思います。

 

集中とは、脳が照らす懐中電灯のようなもの。

照らす面積が狭くなればなるほど、同じエネルギーであればレーザービームのように強力な光線になる。

 

たとえば何か試験を受けるとして、それに向けて脇目もふらず勉強する。

試験に関すること以外は一切しない。

かける時間の絶対量が大きくなるので、目標(得点)に到達するスピードが上がる。

 

集中力のプラス面です。

 

一方集中のマイナス面は、懐中電灯のたとえでいうと、周辺視野や暗がりを照らす光が犠牲になる。

 

言い換えると、集中する対象以外見えなくなる。

 

 

マジック・イリュージョンのタネがなかなか見破れないのはこのため。

 

If all you have is a hammer, Everything looks like a nail

(ハンマーしか持っていなければ全てが釘に見える)

 

英語のことわざです。

 

 

深さとカオスの非集中・水平思考

 

水平思考は垂直思考で行き詰ったときにアイデアを出す目的で使うことでももちろん有用。ですが、ここではもっと大きな枠での水平思考および非集中の効用について考えてみます。

 

非集中というと、「気が散っている」などあまり良いイメージがないかも知れません。

 

ここでいう非集中は、中長期的非集中、たとえば仕事で何か目標があるのであれば仕事以外のこと(たとえば趣味・遊び・仕事に関係ない勉強や経験)にも時間を割いている状態のことも含みます。

 

非集中によるメリットは、芸術や笑いの世界でいえば明白ですが、人生経験豊富・遊びまくっている人間のほうが面白いものを作る(もちろん素養があることが前提)。

 

それ以外の世界でも、

 

  • 哲学者のソクラテス、プラトンやピタゴラス教団はレスラー集団
  • 世界で初めて虚数(二乗してマイナスになる数←実際には存在しないため『虚数』)の概念を取り入れたジェロラモカルダーノは、医者・占星術師・ギャンブラーかつ数学者

 

関連記事:確率の父・マインドアスリート「ギャンブラー」

 

  • ギャンブラー・著述家・予備校講師・不動産投資家・起業家コンサルで、銀座でのクラブ経営経験もある鈴木誠治氏↓

 

最後の鈴木氏は、ジャンルAで得た考え方をジャンルBに、そこで得た知見をさらに統合してブラッシュアップするということをしています。

 

その結果生まれるものは、バックキャスティングなどの垂直思考で生まれるもののように、始める前に予期できたものではありません。

 

つまりカオスです。

 

また垂直思考のみでは絶対にたどり着けない深さも生まれる。

 

 

順次戦略と累積戦略 垂直思考の最終到達点

 

戦略学に順次戦略と累積戦略という言葉があります。

 

順次戦略は、目標を設定して順序や段階を踏んで攻めていく方式。

たとえば日本本土をゴールとして米国からすごろく式に島を占領していくなど。

 

一方累積戦略は、個別の攻撃が戦争全体の結果にどのような影響をもたらすかまったく予測できないものの、ひとつひとつが累積して結果をもたらす。創発が起こる。

 

たとえばひたすら敵国の船を沈めていく、ゲリラ戦人海戦術で相手を疲弊させる、心理戦宣伝戦経済戦で相手の戦意を削いでいく。

 

戦略学の大家J・C・ワイリーいわく、どちらも重要でどちらも必要だが累積戦略の強さが順次戦略の結果を大きく左右する。

 

戦略論の原点(普及版)

 

水平思考・中長期的非集中をこの累積戦略・創発の観点で行う、無駄だと思っていた(思っている)個々の経験も解釈し直して創発の材料にする。

 

 

垂直思考の質もハネ上がることかと思います。

 

今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ブログの趣旨がよくわからないという方はこちら↓をお読みください。 

 このブログで伝えたいこと

 

今まで知らなかったことに興味を持って頂けたなら嬉しいです。 

 

それでは! 

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平成元年生まれ男。

4tトラックに左足を潰されしばらく体を動かせなくなる。

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5月から8月にかけて中華人民共和国→モンゴル→ロシア→ポーランド→チェコ→スロバキア→ハンガリー→オーストリア→イタリア→ギリシャ→トルコをおもに陸づたいで放浪。

現在は名古屋にいます。

連絡先:tyamadasan410@gmail.com