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感性=縦軸(生物としての特性、歴史、遺伝、経験)×横軸(時代、文化、社会)。感性を大切にしつつそれだけに身をゆだねない。5月からユーラシア大陸放浪

メンタル・脳

意思決定の質と結果の質はごっちゃにしてはいけない

投稿日:2019年3月15日 更新日:

三寒四温、朝夕の温度変化も激しいなか着ていく服を「決める」のに苦労していますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

この記事では、人間の有用だが困った性質と、意思決定と結果の評価について書いています。

 

祖先が生き残りを賭けて培った機能

 

学生時代、身体能力の高いやつが何人かいましたよね。

100mを11秒で走ったり、遠投で130m投げたり、ベンチプレス120kg上げたり…

 

しかしそれでも、動物界においては分が悪い。

 

身体的に恵まれなかった僕達の祖先は、可能な限り彼ら強者との衝突を避けた。

その結果身に付いた機能があります。それは

 

深く考えずに相関関係を見出す機能。

 

たとえば100万年前。闇夜で草の動く音が聞こえた場合、音の主を確認せずライオンなどの強者と判断しそのまま逃げたほうが生存率は高くなった。

 

いちいち確認したり、物音とライオンを関連づけなかった場合食われる頻度が高すぎるからです。

 

誤り1:ライオンだと思ったらライオンじゃなかった(偽陽性)

誤り2:ライオンじゃないと思ったらライオンだった(偽陰性)

 

誤り2の損失が余りに大きいため、祖先は偽陽性を伴うデメリットを抱えつつこの機能を発達させていきました。

 

そしてこれは人間にも色濃く受け継がれています。

 

 

脳は相関関係が大好物 勘違いから人間不信まで

 

  • トラックにひかれて大怪我をした人が、走るトラックを近くで見ると過呼吸になる。
  • 落ちた経験はないが、高い所に行くと手すりがあっても平常心でいられない。(もし落ちたら…を無意識が考える)
  • 初めて付き合った男がバンドマンで騙された。バンドマンはもう信じない。

転んだ激痛で大泣きした時たまたまテニスボールが視界に入った。以降テニスボールに恐怖する赤ちゃん。

 

最初の3人と赤ちゃん。全員に同じ機能、つまり相関関係を見出す機能が使われています。

 

「使っています」じゃなくて「使われています」なのはこれが自動で働く機能だから。

とにかく脳は関連づける。

 

関連記事:潜在意識の自動運転。と、それを利用したセルフイメージの上げ方

 

赤ちゃんの相関は明らかに誤りであることがわかるのに対して、最初の3人は相関が合理的かどうかそれより多少わかりにくいものの。

 

少し考えると3つの内2つは不合理とわかります。

 

トラック>実際にひかれているため合理的。

高所>落ちた経験もないし手すりもあるので不合理。

ひどい男>サンプル数1。不合理。

(3B(バンドマン・バーテン・美容師)の男とは付き合ってはいけないなんて言葉もありますが真偽は不明)

 

傍から見ると簡単に指摘出来ることですが、本人達は意識しない限りなかなか気付けません。

気付いたとしても簡単に修正出来るものではないことは、この記事で述べた通り潜在意識で自動化されているから。

 

関連記事:潜在意識の自動運転。と、それを利用したセルフイメージの上げ方

 

ストーカー男を引き寄せる(もしくは男をストーカー化させる)ような言動・振る舞いをしていながら、『言い寄ってくるのはストーカーみたいな男が多い』と言っている女友達がいましたが、本人はその原因に全く気付いていない様子でした。

ご覧の通り、偽陽性(誤った相関)は単純なものは自分でもすぐわかるものの、複雑化していくとメタ認知を用いなければ発見出来ません。

 

メタ認知とは、自分の思考や行動そのものを観察の対象として認識することです。

 

 

ファストフードとスローフード

 

ファストフード(fast food)に対しスローフード(slow food)という言葉があります。

「生産者によってきちんと育てられた、その土地に適した食材を使った、きちんとした食事」のことをいいます。

 

 

1980年代半ば、ローマにマクドナルドがオープン。

イタリアの食文化が損なわれると感じた一部の人々が、スローフード運動なるものを開始した時にこの言葉が生まれ、現在に至ります。

 

食と同じく思考においても、人間にはファストなシステムとスローなシステムが存在します。

 

 

システム1(ファスト)

 

反射、本能、直感、衝動など、脳の自動的かつ高速な処理機能。

 

たとえば身体運動においては、

  • 車の運転中人が飛び出してきた→ブレーキを踏む
  • ボールが飛んできた→避ける(キャッチする)

 

認知においては、

  • 後姿が美人→顔も美人
  • 声がイケメン→顔もイケメン
  • ○○新聞の記事→信用ならない
  • 皆がいいねしてる→本当に良い

 

相関づけるようなもの。

 

システム2(スロー)

 

物事の選択判断や、意識の集中を伴う精神エネルギーを消費する機能。

 

たとえば、

  • 白髪の女性を探す時
  • 歩く速度を意識していつもより上げる時
  • 不動産や車など大きい買い物をする時
  • チェスやポーカーなどのマインドスポーツ

において使われます。

 

システム1は九九を解く時、システム2は14×14のようなある程度(以上)複雑な計算を解く時に働くもの。

と考えてもらえるとわかりやすいかと思います。

 

 

システム1(ファスト)の功罪

 

システム1・システム2ともに生きるうえでは欠かせません。

 

システム2ばかり使っていては、現代ではライオンに食べられることこそないものの精神エネルギーが持たないうえ、無駄な時間が増えすぎる。

 

何度も経験したことを瞬間的に判断(システム1)できるようになる機能は非常に有用です。

新しい仕事を始めたばかりの時(システム2がおもに駆動)と、慣れた時(システム1がおもに駆動)を思い浮かべるとわかるかと思います。

 

システム1は有用、優秀。

しかしこれが厄介な誤りを生む。

 

記事タイトルの「意思決定の質と結果の質をごっちゃにする」ことです。

 

 

結果の質≠意思決定の質

 

 

たとえば、お昼時に知らない土地を歩いていて、電波が悪くスマホが通じなくなった。

食堂Aと食堂Bが目の前に。外見でこれといった違いはない。

周りを見渡すが他に飲食店らしきものはなさそうだ。

 

腹が減っている。お昼はどちらにしようか。食べログは見れない。周りに人もいない。電波が復旧するかわからない。

Aを選んだ。料理はまずかった。店を出た時には電波が回復しており、食べログを確認すると食堂Aは☆1つで食堂Bは☆5つ。

くそ、電波が回復するまで待って食べログ見て決めれば良かった…

 

結果が悪かった(食堂Aがまずかった)から意思決定(電波回復まで待たずに食堂Aに入店)も悪かったという評価です。

 

意思決定の時点では、

 

  • 食堂A・B間に差があるか不明
  • 電波がいつ回復するか不明
  • 食べログをはじめ、ネットに食堂の情報があるか不明
  • 空腹ゆえ遠くに他の飲食店を探しに行けない
  • お店の評判を聞ける人も周りにいない

 

よって2分の1(食堂AorB)の確率で、☆1つの食堂Aに入ってしまうことは避けがたい結果です。

 

つまり結果は悪かったが、この意思決定自体には問題がない。

 

もうひとつのシナリオ。

他は全く同じ条件で入店前にスマホがつながったとするなら、ネットで調べて食べログを見て決めることが出来たことになる。

 

その場合、食べログを経ずに入店=A・Bどちらに入ったとしても悪しき意思決定となります。

 

たまたま上手くいったもの(良い結果・例:たまたまBに入店)を実力(良い意思決定)と勘違いすることもある。

 

重要な判断であればあるほど、意思決定する前・結果が出た後に意識して(システム2を使って)吟味する。

 

そうすることによって、システム2にシステム1(ファスト)のデメリットを大いに軽減して貰えます。

今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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平成元年生まれ男。

4tトラックに左足を潰されしばらく体を動かせなくなる。

時間が余りまくったため、心理学・脳科学・世界史・日本史・宗教・神話・哲学・国際政治・地政学等を学ぶ。

現在はポーカーからゲーム理論に入り、いわゆる理数系ジャンルも少しずつ勉強中。

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